@article{oai:takushoku-u.repo.nii.ac.jp:00000177, author = {三井, 美穂 and Mitsui, Miho}, journal = {拓殖大学論集. 人文・自然・人間科学研究, The journal of humanities and sciences}, month = {Mar}, note = {トニ・モリスンの『ラヴ』(Love2003)の語り手は素性を明らかにしないまま語り始め,意図的に時系列を混乱させ,何かを隠し,読者を弄んでいるように見えるのだが,本稿ではこのような語り手を設定した意図と語りの謎に焦点を当てて論じる。語り手Lは沈黙とハミングでその存在感を訴えるが,Lの沈黙にはどのような意味があるのか,また何を隠しているのかを探る。沈黙はモリスンが「ノーベル賞受賞記念講演」で描いた賢者の特質であり,白人家庭を支えてきたマミーの特質でもある。沈黙はまたアフロ・アメリカンの文化に根差したもので,奴隷制時代にまでさかのぼって考察する必要がある。小説の舞台となるホテルは一種のプランテーションで,登場人物はその奴隷になぞらえられる。抑圧された者たちの沈黙は,明確な定義を拒否した「知恵と抵抗のサイン」としての言語と言える。}, pages = {32--45}, title = {沈黙の言語 ―トニ・モリスンの『ラヴ』の語り}, volume = {41}, year = {2019}, yomi = {ミツイ, ミホ} }