@article{oai:takushoku-u.repo.nii.ac.jp:00000286, author = {小木田, 敏彦 and Kogita, Toshihiko}, issue = {1}, journal = {拓殖大学論集. 政治・経済・法律研究, The review of Takushoku University : Politics, economics and law}, month = {Oct}, note = {ポメランツは「生態環境上の制約」を脱却することによって,西欧と非西欧との「大分岐」が起こったが,「大分岐」以前のグローバル経済は「支配的な中心をもたない,多中心的な世界」であったと主張している。しかし,ここから逆に「支配的な中心をもたない,多中心的な世界」が,どのようにして「単一の,支配的なヨーロッパの『中核』を有するグローバル経済」(=ポランニーが提起した「19世紀文明」の概念)へと変貌を遂げたのかという疑問が生じる。 「大分岐」以前,一般に「周辺」は「中心」を「生態環境上の制約」から解放し得る存在ではなく,「19世紀文明」が《再周辺化》することによって「新しいある種の周辺」へと変貌させ,その役割を担わせた。《再周辺化》には「中心」から「周辺」への直接投資が必要であり,「周辺」が農業地域に,「中心」が工業地域に特化して,国際的な分業体系を拡大することによって,19世紀にグローバル経済は発展を遂げ,「生態環境上の制約」からの脱却を果たした。 「19世紀文明」の歴史的使命は,人類を「生態環境上の制約」から解放することにあり,「生態環境上の制約」から解放により「19世紀文明」は「大転換」を迎えた。この間,直接投資の起点となったのは鉄道であり,グローバル経済の発展は交通革命と同時に進行した。日本の近代化はこうした状況への主体的な対応過程に他ならず,「中国←→インド←→ヨーロッパ」という空間軸と「東アジア←→北アメリカ←→ヨーロッパ」という空間軸の両面に沿っていた。}, pages = {145--171}, title = {「大分岐」から「大転換」への歴史的展望 ―ケネス・ポメランツの「新しいある種の周辺」論を中心に―}, volume = {22}, year = {2019}, yomi = {コギタ, トシヒコ} }