@article{oai:takushoku-u.repo.nii.ac.jp:00000597, author = {冨田, 爽子 and Tomita, Soko}, journal = {拓殖大学論集. 人文・自然・人間科学研究, The journal of humanities and sciences}, month = {Oct}, note = {エリザベス朝のイタリア積極受容は英文学に大きな影響を与えた。本論はそれ以前のエドワード六世時代に,イタリア本が28版も出版されていたことを示す。今まで考えられていた以上にイタリアの影響はあった。その最大の特徴は,プロテスタンティズムとの強い結びつきである。エリザベス朝以前に無意識及び意識的受容があったことは,この時代がイタリア文化と無関係ではなかった証明だ。これらはエリザベス朝の,より明確な意識的受容の下地となった。そして,この時代に出版されたジョン・ポーネットの『カテキズム』のイタリア語版は,意識的発信であった。 この時代の英国のエネルギーは,イタリア要素の無意識的受容を助けつつプロテスタント振興という形で国内に向けられていた。そのエネルギーが自我の目覚めと結びつき,プロテスタンティズムを急速に成熟させた。その成熟を外部へ発信したのがこの1冊である。これは後進国英国の自己主張である。その矛先が,ルネサンスの花開いたイタリアであったことは着目に値する。国民レヴェルでは無意識的受容が大勢を占めており,一見,無意識にイタリア要素を吸収していたのみに見える。しかしイタリア語の『カテキズモ』の存在は,英国がイタリアを交流の相手とし,自らの意志でイタリアに接近しようとしていたことを示す。イタリアへの発信の書はたった1冊であるが,英国が既にイタリアに関心を持っていた貴重な証拠である。}, pages = {41--64}, title = {エドワード六世時代におけるイタリアとの邂逅}, volume = {48}, year = {2022}, yomi = {トミタ, ソウコ} }