@article{oai:takushoku-u.repo.nii.ac.jp:00000652, author = {冨田, 爽子 and Tomita, Soko}, journal = {拓殖大学論集. 人文・自然・人間科学研究, The journal of humanities and sciences}, month = {Mar}, note = {エドワード六世時代は政府がプロテスタント政策へと舵を切り,時代が大きく動いた。政府はプロテスタント振興政策のプロパガンダとして,活版印刷を積極的に活用した。その結果,大陸に大きく後れを取っていた英国の印刷技術は急速な発展を遂げる。本論では時代の印刷業者の特徴を体現する人物として,アントワープ出身のスティーヴン・ミールドマンを取り上げる。熱心なプロテスタントであり,亡命先のロンドンで出版数第3位の大物印刷業者になる。アントワープで培った技術と人脈を活用し,印刷業界を牽引した。難易度の高い楽譜や外国語の印刷,図版の積極的な活用に高い技術力がうかがえる。来英3年足らずで有利な特許を取得し,ビジネスマンとしての能力も高かった。大物印刷業者の傾向である宗教書印刷が大勢を占めたが,『ユートピア』や『ランカスターとヨークの2大名門の統一』など知的な著作や,庶民に人気の暦なども印刷し,時代の流れを見ることに長けていた。このような印刷業者の活動は時代の流れを映す。大量の出版は書物が既に貴族や学者など,一部の限られた階層の所有物ではなくなったことを示している。 テューダー朝の中間に位置するエドワード六世時代は,プロテスタント振興と国民への書物の浸透がその大きな特徴である。この時代に培われた出版の発展が後の英国ルネサンスの土台となっており,ミールドマンはそのような時代を体現した印刷業者であった。}, pages = {51--77}, title = {スティーヴン・ミールドマン ―出版から見るエドワード六世時代―}, volume = {49}, year = {2023}, yomi = {トミタ, ソウコ} }