@article{oai:takushoku-u.repo.nii.ac.jp:00000694, author = {大倉, 正雄 and Okura, Masao}, issue = {2}, journal = {拓殖大学論集. 政治・経済・法律研究, The review of Takushoku University : Politics, economics and law}, month = {Mar}, note = {ウィリアム・ペティ(Sir William Petty, 1623-87)は『政治算術』(Political Arithmetick)において,「政治算術」(=経済分析方法)にもとづき,オランダ・フランス・イギリスにおける国力・経済力の比較分析をおこなった。その結果,国力・経済力の究極的原因は交易(海外貿易)であることを発見した。彼はベーコン主義者として,帰納法哲学の影響を受けながらこの比較分析をおこなった。ベーコンの哲学は,博愛主義の精神にもとづき,自然を人類の利益となるように操作して改善することを目的とする「活動的科学」であった。ペティはこの哲学に倣いながら,比較分析によって得た知識にもとづいて,「平和と豊富」を実現することを目的とする,国力・経済力の強化策を提案した。海外貿易の拡大を通じて雇用量を増加させながら,国力・経済力の発達を促進するという提案である。他方で,彼は自然法思想の影響を受けながら,互恵的で開放的な海外貿易が,国際社会における自然的秩序に則して展開されうる,という構想を抱いた。そのために国力・経済力の強化策によって,イギリスが強国となって商業的至上権を掌握することは望まなかった。その場合には,諸国家間における国力・経済力の均衡状態は攪乱され,自然的秩序は乱れて対立が生じるからである。その結果,自由で開放的な海外貿易の展開は妨げられるからである。彼の構想には,海外貿易と平和とは本来共存する性質のものであるという考えが,根底にあった。要するにペティは,政治算術という経済分析方法を考案し,それを実践することを通じて経済科学の創生を試みていたのである。}, pages = {35--87}, title = {ウィリアム・ペティと経済科学の曙(3)}, volume = {25}, year = {2023}, yomi = {オオクラ, マサオ} }